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ITプロマネのブログ

IT業界、プロジェクトマネージャーのブログ

ボランティア2 釜が崎のどや街

 

路上生活者の越冬闘争のため、大阪市西成区釜ヶ崎を訪れた。

どやがある。簡易宿舎の通称。
一つのフロアの天井がなぜか低い。
2段になっていて、一部屋が棺桶を少し大きくした程度の広さだ。
窓には逃げられないように、鉄格子がある。
もし火事になったら、恐らくほとんどの人が焼死するだろう。
そのどやが違法建築を取り締まるべき、消防署の真ん前にあり、
堂々と営業している。

そのそばの警察署の前に、ロータリーがある。
そこで毎日賭博が開かれている。
でも、誰も取り締まらない。

戦後の日本は恐らく、こんな感じだったのだろうと思った。
ボランティアを長くやっている人に聞いてみた。
「なぜ、取り締まらないのか。」
すると「もし取り締まれば他の地域でやるだけ。
他の地域で悪さするなら、ここでやらせておいた方がよい。
いつかみんな死ぬから。その方が人迷惑ではない。
警察も消防もそう思っているんだ。」これには驚いた。f:id:one_piece_of_leaf:20170313151105p:plain

ある日深夜のパトロールをしていた。
仕事に溢れてどやに泊まる金のないおっさんは、ただ路上で寝ている。
安い焼酎煽って、たき火に当たっている。
真冬の路上生活はあまりにも寒い。
毛布を配った。いつしか、おっさんも寝てしまっている。
凍死しないようにと願いながら、
僕はボランティアの宿舎に帰った。

翌朝、救急車のサイレンが聞こえた。
胸騒ぎがした。
飛び起きて、おっさんのところまで走った。
おっさんの足はたき火に入って溶けていた。
辺りには異臭が漂っていた。

どうすれば良かったのか、わからなかった。
ただ、日々、悲惨な現実が目の前を通り過ぎてゆく。
無力だった。