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ITプロマネのブログ

IT業界、プロジェクトマネージャーのブログ

ボランティア5 成田の機動隊

成田空港の2期工事予定地に行ったときのことである。

活動家が2期工事予定地の真ん中の土地を確保して居座っている。
居座っているという表現が妥当かはわからないが、
その土地があるために工事に入れない状況だ。
我々は活動家と会い、なぜ、そこまでこだわるのか

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なんのために活動しているのかを知りたかった。
東京で集合し、車3台に分乗して行った。
夜遅くなり、周りは田んぼ、車のヘッドライト以外の明かりは全くない。
田んぼに落ちないようにおそるおそる運転していた。
すると、サーチライトが照らされ、一帯が昼間のように明るくなった。
助かった、夜道で事故を起こさないように、警備している人たちが助けてくれて
いる、そう思った。心の中で感謝した。

そして朝方まで活動家と話し合った。

われわれ・・・「なぜそこまで、土地にこだわるのですか。」
活動家・・・「戦後この土地を開拓しろと言う国の命令で地方から、
我々はかき集められた。荒れ地を何年も年々もかけて耕して、
やっと米がとれるようになって生活も安定してきた。
そうしたら今度は空港をつくるから立ち退け。
だれがこんな事に納得できるか。」
ある家に買い上げの交渉に国の職員がくる。
この土地は数千万円の価値しかないが、
今ハンコを押してくれれば優遇するという。
その職員が隣の家へ行き、近所の家へは何千万円といっているけど、
今ハンコを押してくれれば、お宅にはもう少し乗せる。
しばらくすると、その情報は周り回って、
みんなが騙されたと気づく。
意地でも土地を手放すものかと思う。

われわれ・・・「なぜ、過激派を活動に入れたのですか。」
活動家・・・「我々が国に対して反対運動をしていたら、
支援のための学生たちが集まってきた。
ほんのわずかな農民対国、勝ち目はないところに学生たちが支援にきてくれた。
本当ににうれしかった。
はじめは純粋に弱者に対して支援しようという学生たちだけだったが、
いつしか過激派と呼ばれる学生が集まってしまった。
これは我々が望んだわけではない。
我々が集めたわけではない。
そして、いつしか過激派に利用されてしまった。
自分たちの落ち度だと思う。
でも、我々が望んだことではない。
我々が集めたわけではない。」

われわれ・・・「そのような経験をして、今、そして今後、どうしたいのですか。」
活動家・・・「我々がどうなるかより、このようなこと、
強者が弱者を踏みにじるようなことが2度と起こらないために、
我々は活動を続ける。」

翌朝活動家だったひとの追悼ミサが教会で行われるというので、
3台の車で、出発した。
国道をしばらく走っていると、検問にあった。
僕が運転している車が先頭だった。
路肩に止められた。
ふと見ると、止められたのは僕たちの3台だけ。
外の光景は異様に思えた。
やくざが僕をにらんでいる。
その後ろに2、30人の機動隊がいる。
やくざと機動隊、よくわからない光景だった。
やくざが僕の車のウインドウをたたく。
あわててウインドウをあける。

僕・・・「どうしたんですか。」
やくざ・・・「免許証を出せ。」
僕・・・「はい。」

やくざは免許証を取り上げ、写真を撮ろうとする。
助手席に座っていた活動家があわてて車を降り、
やくざから僕の免許証を取り返そうとして揉み合っている。
僕も本能的に車を降り、活動家を守ろうとしてやくざとの間に割って入る。
すると機動隊員数名がやくざを守ろうとして、僕に掴みかかる。

いったい何が起きているのかわからない。
僕は機動隊員数名に胸ぐらを捕まれからだが宙に浮く。
悟る。勝てない。
防護服を身にまとった機動隊員と殴り合っても勝てるはずもない。
まして、多勢に無勢。

活動家がわめいた。
道路交通法違反だ。訴えるぞ。」

やくざも機動隊員もひるんだ。
僕はなぜかひるむのかもわからなかった。

とりあえず、もみ合い、にらみ合いが終わり、
免許証がもどり、運転席に戻った。

やくざに僕は言った。
「なぜこんな事をするんだ。」
やくざが言った。
「おまえらの先輩が俺たちの仲間を殺したんだ。」

何を言われているのか、わからなかった。
とりあえず、一件落着して一部始終を活動家に説明してもらった。

やくざに見えたのは、私服の警官。
本当に顔つきはやくざだった。
僕の免許証を写真に撮る、すなわち、国のブラックリストにのること。

道路交通法違反、免許証の提示は任意、警察手帳の提示は義務、
まして、免許証を写真に撮るのは論外。

おまえらの先輩、過激派のこと、もちろん世代も違うし、
過激派の知り合いはいない。

前日、サーチライトを照らしてくれたのは機動隊、
理由は車のナンバーを確認するため。

感謝どころではない。
無知では戦えない。
何事も勉強。
でも、怖かった。